世代を超えて、未来に受け継いぎたい山里の魅力。
岐阜県恵那市上矢作町に「なつかしい未来の会」が発足したのは2015年2月21日。きっかけは、2014年11月に企画した「上矢作の森づくりを語ろまい会」という座談会でした。そこで、現在林業に従事する方々や山主さんから、荒廃する山林について厳しく苦しい現状がたくさん話されました。
しかし一方で、参加した地元の山主さんたちからは、子ども時代から山で育った楽しい思い出や、そこで培った知恵や技の話で盛り上がっていました。また、町外からの参加者や移住してこられた方からは、自然の中で子育てできる魅力や、自然とともに生きていく叡智を学びたいといった想いもたくさん語られていたのです。
そこで、地元の山の達人の堀 賢次郎さんが代表となって、"山里の知恵と技と心をつなぎ、豊かな未来をつくる"を合言葉に、活動を開始。立ち上げから3年間、さまざまな活動を行ってきました。
・雪と風で木々が倒れた「山林の伐採整備」
・「木馬(きんま)」という技を伝承しながら人力で木を搬出
・熟練の職人さんに学ぶ「製材」体験
・製材した板を活用した「木工」体験
・知恵と技と心をつなぐ拠点「コミュニティハウス」の構想
・用地の草刈・整地
・地元大工さんと左官さんに学ぶ「基礎工事」体験
・親子で「ヒノキの皮むき間伐」体験
・里山文化を学ぶ「キノコのほだ木」づくり などなど
みんなの故郷「なつみの里」づくり
そして2017年5月、棟梁や地元の有志の方々のご支援、またクラウドファンディングを通じて本当に多くの方にサポートしていただき、地元の山の木を活用した「コミュニティハウス」を、建て前までこぎつけることができました。
2017年秋には、水源の森の木を薪として活かす「森のピザ窯」も完成し、子どもたちが喜ぶ樹上8メートルのツリーハウスや、森のブランコなど遊び場も充実しはじめた広場で、少しずつ多彩な企画が展開され始めています。「なつかしい未来」を略して、通称「なつみ広場」と呼ばれています。
私たちの命を支える水源の森を、少しずつでも蘇らせることができるように、今後も山里の知恵と技と心を伝承しながら、未来の子どもたちや子育て世代が生き生きと過ごせる場所、世代をこえて人と人、人と自然がつながる場所を育てていきます。いつかここで遊んで学んで育った親子にとって、ここが「なつみの里」という「ふるさと」になるようにと願っています。
「なつかしい未来の会」概要ホームページhttps://peraichi.com/landing_pages/view/natsuminosato
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