昨日は、朝から雨樋の設置。ブリキ屋のサダさんは、親切丁寧に道具の使い方から作業の手順、ポイントなどを教えてくれました。サダさんは、「なつみ広場」がある地区で長年、家づくりに関わる板金加工をして来られた方。昔の資材はトタンが多かったので、「ブリキ屋」という屋号で呼ばれているのだそうです。
屋根のトタン張りはもちろん、雨樋の設置も専門。用意して下さった樋を測って、金ノコで切り込みを入れる。この樋は、中に金属が入っていて、外側が樹脂コーティングされています。昔は、この樋そのものを作るところから仕事が始まったとか。
年季の入った道具たち。仕事の開始と終了には、必ず一度並べてそろえ、足りないものがないかを確認するのが、基本。大切な相棒です。
金キリばさみで、丸く切って切り込みを入れて起こし、縦樋との接続部分をつくる。プロの仕事は、本当に早い。手慣れているので、お話を聞かせてくれながら、サッサカと形ができあがっていく。
接続部品に、小道具。屋根やさん専用のハシゴは足が自在に固定できる優れもの。樋の専用の接着剤は、最終確認をして、全部しっかりつけ終えた後に、一つずつつけていく。一緒に置いてある樋のジョイントに、ケチらないでしっかりつけること。ただし、後から外して清掃したい部分など、ちゃんと決めておいて、つけないところはつけないでおく。全部つけてしまうと、修正も清掃もできない。
横の樋を端から順にはめていって、止めていく。樋受けは、一部固定しないでおくと、まっすぐに調整しやすい。樋と樋のつなぎ目は、専用のジョイントをはめるだけでつながる。最近は便利なんだとか。
縦樋への接続、材料の設計って、よくできているんだなぁってしみじみ。この接続の下側のところを、くるっと回して止めたり外したりできる。この外し方を知っておくと、詰まった時などに、自分で直せる。
サダさんと一緒に作業をさせてもらった新メンバー安藤。実は、彼のおじいさんが町内で長年棟梁をやっていて、サダさんには家造りの仕事でずいぶんお世話になっています。今度は孫と一緒に家造りの作業をすることになりました。
消防団の副団長だったころの話、地元の伝承芸能「横道ししまい」の話、どちらも安藤にとっては大先輩にあたり、色んなお話を伺うのが楽しく学びになったようです。
そして、雨樋が完成しました!あとは、U字溝を埋めたりして排水路をつくります。本格的な梅雨に入る前に、こうして雨樋が設置できたのは、本当にありがたいです。これで泥ハネで壁が傷む心配がなくなります。
地元のブリキ屋サダさんが、地域のためになればと志で指導してくださったおかげで、コミュニティハウスの建築がまた一歩前進しました。一人、また一人、と関わってくださる方の物語が、この建物に刻まれていきます。
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